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長岡市小児科 キャッツこどもクリニック 日曜診療あり

一人医長の経験

一人医長の経験

今日もいい一日です。よきよき。ご機嫌です。

先日、上越に仕事で行った時のエピソード。
突然、上品な夫婦から
「先生!大変お疲れ様です!ご無沙汰しております!」と言われました。
「子供はもう大きくなり、とっても元気です!おかげ様です!」と言われました。
(名前を名乗って欲しいなあ~。上越病院にいた時の患者さんの親御さんかな?にしても、20年前くらいの話だし。人違いかな。思い出せないなあ。すみません。)
ともあれ「あ、元気ですか?よかったよかった。声かけてくれてありがとうございます!」と言って別れた。

 地獄の一人医長時代を思いだした。
(一人医長とは:その診療科にただ一人の専門医しかいないことの俗称。)
自分の上越総合病院一人医長はつらく楽しいものでした。
365日24時間ポケベルで自宅待機です。お酒も遠出の旅行も基本NG。子供を近くのスキー場に連れて行って、リフトの上でポケベルが鳴り、1回滑って終了、こどもは大泣きってこともありました。
帰宅して泣いている長女のおしめを替えたとたん呼び出しで、すぐ病院にもどったこともあります。

〇せっかくですので、一人医長の日常を少し。
 朝早く病棟に行き、20名前後入院している子供たちの朝回診採血検査、そのまま外来診療に突入。午後も昼回診してからお昼ごはんを飲むように食べます。午後は乳児健診・予防接種、学校医園医の仕事をこなしてから、午後外来。それが終わると夕方回診。その間に親への病状説明をしたり、カルテを書いたりします。暗くなってから、病院当直でない日は自宅に帰れますが、自宅でいつ病棟・病院から呼び出されるかビクビクして、お酒も飲めず(小心者は損ですね)。いつでも飛び出せるように服や靴を用意して、決まった時間に寝て起きるようにしていました。
 それでも、自分は理解ある院長や同僚医師や優秀な看護師達に恵まれ、充実した日々でした。研修医指導も楽しかったし、論文執筆や学会発表もできました。しかし、しかし、現在は精神的肉体的にしんどいので、大学医局は一人医長を減らす方向のようです。当たり前ですよね。

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