院長先生のブログ
いくとぴあ食花で何だか涙が止まらない
いくとぴあ食花で何だか涙が止まらない
今日もいい一日です。よきよき。ご機嫌です。
18トリソミーの子どもたち写真展~出会えた奇跡をありがとう~
に行ってきました。ありがとうございます。
初めて、いくとぴあ食花に行きました。緑の植物たちが目にとても優しいです。緊張して写真展会場に入りました。
何だか涙が止まらない。
セブは火の山のほとりで女と長く幸せに暮らしました。そして、まもなく女は赤ん坊を産み落としたのでした。
「目が開いてねえ。耳もねえ。」「それに頭からツノが生えてる」
「火の山の神さまよオラッチに女の子を授けてくれてあンがとや」
(火の鳥―望郷遍―手塚治虫 朝日新聞出版 より)
シンパシーなのかエンパシーなのかわからない。
涙を流している人も多い。
ブレイディみかこさんが「他者の靴を履くput yourself in someone’s shoes」という英語表現を引用して巧みに説明したおかげで「エンパシー」という言葉の認知度があがりました。
精神科医の仕事は、まさに「患者さんの靴を履いてみる」ような共感の繰り返しで進んでいきます。(NHKテキストこころをよむ石丸昌彦 2024 7月―9月p.20より)
石丸先生が言うように「他者の靴を履く」ことは難しいが、おこがましいとは思うのだが、履いてみる努力はできる範囲でしたいと思う。最初は硬くて冷たい靴だったが、最後は柔らかくて暖かくて心地よい靴だったと思う。
子供たちのスチール写真からのメッセージは「生まれてきてくれてありがとう」がほとんどです。トリソミーにかかわらす、親の思いはすべて「生まれてきてくれてありがとう」であり、こどもたちは「産んでくれてありがとう」であると思いたい。
年老いて死にゆく親には「産んで育ててくれてありがとう」と言いたい。
自分が死ぬときは「関わってくれてありがとう。泣いてくれてありがとう。」であると願いたい。
会場で、「磯部先生!来てくれたんですね!」と声をかけられてビックリ。なんだか、小児科医のくせに泣いているところを見られて、恥ずかしいなとおもいました。
でも、声をかけてくれてありがとう。きてよかった。