院長先生のブログ
酸素欠乏は怖い
酸素欠乏は怖い
推測の域を出ませんが、すみません。
頻繁に使用させていただいている大好きな長岡市立中央図書館で悲惨な事故が起こってしまいました。
5日の夕方過ぎに図書館前に多数の救急車両が集まってきており、後ほど、ニュースで知りました。
マンホール内で二人死亡のニュースです。
以下、推測の域を出ませんが、お許しください。
おそらく酸欠であったと思われます。
酸素欠乏は致死率が高く非常に危険です。
酸欠は法令及び規則【酸素欠乏症等防止規則(酸欠則)】に規定されています。
具体的に簡単にいうと、作業環境測定、換気、送気マスク等の呼吸用保護具の使用など、適正に実施しなければなりません。(酸素欠乏危険作業主任者の選任等)
通常の酸素濃度は21%ですが、何らかの原因で濃度が低下し、16%で頭痛・吐き気、12%でめまい・脱力、8%で失神し数分で死亡、6%ではすぐさま呼吸停止に至ることが分かっています。
〇酸素欠乏危険場所においては、作業をする場所で作業前に酸素濃度を測定しなければなりません。
18%以上にするように換気しなければなりません。(換気できないときは、送気マスク、ダクトなどを使用)
〇ちなみに空気は78%が窒素、21%が酸素、他が1%(二酸化炭素は0.04%)です
〇酸素欠乏の原因は、
1)鉄タンクなどの酸化、
2)木材、果物などの呼吸、
3)有機物の腐敗、微生物の呼吸、
4)人の呼吸、密閉での酸素消費、
5)他ガスの流入、滞留、噴出
など、と言われています。
ですので、「地下排水溝に通じるマンホール内作業」であったとすれば「酸素欠乏危険場所における危険作業」と言えるでしょう。
もし、汚水があれば増殖した微生物呼吸により低酸素となったり、汚泥撹拌・化学反応により、硫化水素中毒もありえます。
ともあれ、悲しいニュースです。防ぎえた可能性はなかったのでしょうか。
原因究明と再発防止策の徹底が必要です。