院長先生のブログ
ちょっと変わった不思議な風邪
ちょっと変わった不思議な風邪
風邪を診るには経験と技術が必要です。
麻疹も見たことがないという若い医者が多いと聞きます。
経験からの原則をお話します。
・道ですれ違っただけでも麻疹はうつります。
・妊娠初期に妊婦が罹患すると高率に先天性風疹症候群となります。
・おたふく風邪は回復不能な難聴をきたします。
三つほど挙げさせていただきましたが、事実です。
よって、それらの予防接種が強く推奨される次第です。
さて、新型コロナウイルスがパンデミックとなり1年以上が経過しました。
最初はまったく全体像がわかりませんでした。14日間の隔離と言われたり、37.5℃以上が4日間、だとか診断基準らしきあやふやなものが広まりました。
しかし、1年以上のデータの集積がなされ、色々とわかってきました。
抗原検査やPCR検査、mRNAワクチンなどが驚異的スピードで開発されてきました。
(データでいうと2021年3月下旬からの第4波のさなかですが、国内の20才未満の死亡例は0です。6月13日2021現在)
つまり、
「ちょっと変わった不思議な風邪」です。
「こどもには症状ほとんど出ませんが、大人には何かやらかす風邪」です。
「こどもの時にかかると問題ないが、大人になって初めてかかるとかなりこじらす風邪」です
そして、新型コロナウイルスワクチンは「子供のワクチン」というよりも、「大人のワクチン」です。
最後に結論をいうと、やはり
「大人が初めてかかるとかなりこじらす風邪」です。
よって、休校やオンライン授業は必要なかったはずです。運動会もできたはずです。
大人が、粛々とワクチンを受けることで子供とお年寄り、社会的弱者を守ることができます。
しかし、日本人の民族的感情に照らし合わせても、学校での集団ワクチン接種は、まだ、時期早々な感があります。だって、大人のワクチンですから。
子どもがやるとしたら、やはり、個別接種で、保護者の理解を充分得てからでしょうね。
普通の学校生活が送れたり、修学旅行に行きやすくはなるでしょう。
そして、今後のワクチン推奨にあたり、どのようにすればいいか専門家の意見が待たれます。
しかし、ワクチン接種を受けた人が言う、「非常に安心した。ホッとした。」という感想に答えがあるような気がしてなりません。